妊娠21週で胎児奇形のために中期中絶しました。
この悲しみと罪悪感は消えることはなく、心に重くのしかかってきます。
悲しみと向き合い「生きる」ことに前向きになるために綴っています。
午前9時。
火葬の時間になりました。
係の女の方が呼びに来て、「こちらへ」と言われてついていきました。
「ここで最後のお別れになりますので、私が棺の蓋を開けさせていただきます。お別れをお願いします。」
係の人が、棺の中を見ないようにして蓋をあけてくれました。
棺の中は、子どもたちが入れた花で埋め尽くされていて顔も見えないほど。
思わず「もう、顔も見えないじゃん。」と言いながら無理矢理笑いました。
一緒に燃やそうとしていた人形は、中の綿が骨につくといけないからということで棺の中にはいれませんでした。
小さな、小さな手を握り、頬をさすり、おでこをさすり体全体をさすり、係の人に言いました。
「よろしくお願いします。」
係の人が棺に蓋をしました。
そして銀色の、大きな大きな大人の棺桶を乗せるような銀色のストレッチャーに載せて、火葬する扉を開けて中に入れました。
「合掌」
係の人が、そう言ってボタンを押しました。
胸の奥からこみ上げる苦しさをどうすることもできないまま、涙とどうにもならない嗚咽を抑えながら、合掌しました。
ごめんね。
ごめんね。
私が、どうして私がかわってやることができないんだろう。
「千惺(ちさと)」を殺した私が、私がこの世からいなくなれたらいいのに。