1か月検診⑤
妊娠21週で胎児奇形のために中期中絶しました。
この悲しみと罪悪感は消えることはなく、心に重くのしかかってきます。
悲しみと向き合い「生きる」ことに前向きになるために綴っています。
面談をした看護師さんは、何度か私がこの中絶について話す人がいないかを聞きました。
私は、妊娠してから夫の転勤のために今のところに来ているので、親も近くにいない、友達も近くにいない状況です。
それを言うと、看護師さんは言いました。
「ご主人は?」
もちろん、います。
「主人とは、こういう話ができないんです。ちょっと・・・」
夫は、夫は人の気持ちを考えることがとても苦手な人なのです。
今までも、「あれ?」と思うこと多々ありました。
夫は自分のことしか考えられず、自分が心地よいと思えば何も文句を言わないので、楽なんです。
私は家事も育児も仕事も1人でこなしながら、夫が少しおかしいと思ってもそれでいいと思っていました。
でも今回のように心の支えが必要な場合、本当につらいのです。
このつらい気持ちを、本当ならば同じように感じているはずの夫と話して、一緒に涙を流していれば、これほどまでにもつらくはなかったかもしれません。
私の夫は、それができません。
何事もなかったかのような顔をして過ごしているのです。
それは、つらいのを我慢して平常を保っている姿ではありません。
彼にとっては、何かイベントの一つなのです。
火葬の前日も、火葬した後も、何事もなかったかのような顔をして、いつもと変わらない様子でした。
妻の私がひどく心が弱っているなんて、夫には想像もできないことのようです。
私があまりにも元気がなく、夫とも話をしなくなったので、初めて夫が言いました。
「なんでそんなに機嫌悪くして、話もしないの?」
私が夫と話をしないことが、夫にとっては心地が悪いのです。
夫は、自分が居心地が悪いことを嫌います。
それでようやく、私の様子に気づいたようですが、私が中絶のことで悲しんでいることには、やはり、その時に私が話をして初めて知ったようでした。
でも夫の答えは、
「え、でもそれは(私)が悪いんじゃないじゃん、病気だったんでしょ。」
私には、他人事のように聞こえました。
そんなことを言ってほしいんじゃない
そんな夫であることを知らない看護師さんは、何度も言いました。
「やっぱりご主人ですよ。ご主人と話してくださいね。」
何を言っているんだ、この人は。
夫とはこういう話ができないって、何度も言っているのに。
何も、誰もわかってくれない。
つらさが増しただけでした。
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