1か月検診③
妊娠21週で胎児奇形のために中期中絶しました。
この悲しみと罪悪感は消えることはなく、心に重くのしかかってきます。
悲しみと向き合い「生きる」ことに前向きになるために綴っています。
検診が終わって、診察室から出てくると、事務の人が言いました。
「今日、母子手帳と妊婦検診のチケット持ってます?」
イラっとしました。
もうお腹に子どもがいないのに、「母子手帳」「妊婦検診チケット」なんて持ってくる気も起こらないんですけど。
身勝手な感情を抑えて「すみません。忘れちゃって。」あやまりました。
「持っていたら、今日の検診も無料になったんですけど。ご用意しますので、血圧と体重はかって、採尿して出してください。」
それって検診前にすることじゃないの?再び苛立ちながら、言われるままにしました。
妊婦さんたちと同じ待合で待たされるだけでも、私の精神状態はおかしくなるほどなのに。
お金なんて払うから、はやく帰らせてほしい。
そんな気持ちで、大勢の妊婦さんたちと一緒に同じ待合で待ちました。
何度も、何度も苦しくなって、大きく深呼吸をしました。
手先が冷たくなるのを感じて、何度も手を握ったり開いたりして必死で落ち着こうとしました。
隣の妊婦さんが、うらやましかった。
私のお腹に赤ちゃんがいないことが、涙が出るほど悔しかった。
ここは、なんて残酷な場所なんでしょう。
私が、いったいどんな悪いことをしたのでしょう。
これは、何かの罰なのでしょうか。
そんなことを考えながら、必死にこの時が過ぎるのを待ちました。
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