お別れの準備 ①
妊娠21週で胎児奇形のために中期中絶しました。
この悲しみと罪悪感は消えることはなく、心に重くのしかかってきます。
悲しみと向き合い「生きる」ことに前向きになるために綴っています。
診察が終わったあと、入院の説明を聞くために待合で待つことになりました。
看護師さんが申し訳なさそうに「ごめんね。午前の診察がもうちょっとかかるから、少し待ってくれます?」
もう12時過ぎているのに、待合には妊婦さんがまた2,3人待っていました。
その中で、間もなく中絶する私が一緒にいるなんて・・・。
待っている間、夫が来週1週間出張だったことを思い出しました。
出張中に中絶するとなると、他の子どもたちの世話をする人がいない。
そう考えると急に頭がしっかりとして、「夫に連絡しなくちゃ。」という気になりました。
会社も昼休み時間だったため、夫もすぐに電話に出ました。
「今、病院にいるんだけど、もうだめだって。中絶するから来週の火曜日から入院するんだけど、出張でしょ。もしだめなら、子ども見てくれる人、探さなくちゃいけないから。」
涙をこらえ、声を絞り出して必死で話しました。
夫「え?ちょっと会社に聞いてまた連絡するから。」
こんな日にも一緒に病院に来ない夫に対して怒りを感じ、決して涙なんか見せないと思ったのに、涙がとまりません。
電話をかけていた非常階段で、声を出さないように静かに、静かに泣きました。
続きはまた明日。
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