納棺
妊娠21週で胎児奇形のために中期中絶しました。
この悲しみと罪悪感は消えることはなく、心に重くのしかかってきます。
悲しみと向き合い「生きる」ことに前向きになるために綴っています。
死産届を夫が市役所に出してきて、火葬許可証を持って病院へ戻ってきました。
火葬は明日。
明日の朝1だけ空いていて、あとは明後日になってしまうということでした。
本当なら、1日でも長く一緒に「千惺(ちさと)」といてやるべきだったのかもしれませんが、すぐにでも火葬したかった。
「千惺(ちさと)」の姿をこれ以上、見ているのが耐えられない。
でもこんな気持ちも火葬の後、すべて後悔することになりました。
火葬許可証を見せて、午後には退院です。
まだ出産して24時間も経っていないのに。
落ち着くまで入院していてもいいと言われましたが、「子どもたちの夜ごはんも今日の分までしか作り置きしていないし。」ということで退院することにしました。
本当は子どもたちの夜ごはんなんてどうにでもなるのですが、早くここから立ち去りたかったのです。
看護師さんが二人病室に来て、「棺みたいな、赤ちゃんを入れる箱のようなものご用意ありますか?」
私が、クローゼットの中から棺を出してくると「納棺しましょうか。」
私と夫の二人で小さな、小さな「千惺(ちさと)」の体を棺の中へ入れました。
看護師さんが「素敵なお布団。お布団もお母さん、作ってあげたんですね。」と言ってくれました。
何も言えず下を向いて涙をこぼしました。
そっと棺の蓋を閉じ「納棺」しました。
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