胎児死産のための棺つくります

21週で死産した悲しみから、優しいママと天使のために棺とお布団を手作りしています。

入院の日 ④

妊娠21週で胎児奇形のために中期中絶しました。


この悲しみと罪悪感は消えることはなく、心に重くのしかかってきます。


悲しみと向き合い「生きる」ことに前向きになるために綴っています。


本日、2度目の処置。


1度目と同じように、処置の間、壁の時計を見ていました。


「16時24分か、まだ外来の時間中なのに。」そんなことを思いながらカーテンの向こうで先生と看護師さんがやりとりしているのを聞いていました。


医師「ラミナリアちょうだい、どんどんちょうだい。」


看護師「どんどん?」


医師「うん、そっちにも入ってなかったかな、ちょうだい。もっと。」


そんな声が聞こえてきました。


「こっちの気持ちなんて、先生には関係ないんだろうな。むこうにしてみたら、仕事の一つだよな。」そんな、冷めた気持ちで処置されていました。


処置後、医師から「明日陣痛を起こす薬を3時間おきに入れていきますね。それで、陣痛がついてきて出産ということになりますから。今日はちょっと痛かったりするかもしれないですけど、ちょっと我慢してもらって。」という説明がありました。


いつも思うのですが、先生は男で、もちろん出産経験なんてないのに、どうして妊婦の気持ちや感覚がわかるんだろう。


本当は、先生は何もわからない。


これから自分の子どもを殺す妊婦の悲しみなんて理解できないし、先生に、こんな一妊婦の気持ちなんて関係ないんだろうな。


こんな最低な考えが、頭をめぐりました。


そして最後にいつものように医師がききました。


「何か質問、ありますか?」


こんな時に質問する人っているのかな、なんて心の中で思いながら「いいえ。」とだけ答えて病室に戻りました。


夜9時、病室に血圧と体温をはかりに看護師さんが来て「いい時間に電気消して休んでくださいね。私、12時と3時頃に様子だけ見に来ますね。」と言って出て行きました。


電気は消したものの、眠ることができず、ずっとうとうとしていました。


結局、この夜は12時にも3時にも見回りに来た看護師さんと目が合ってしまい、なんとか眠れるようにと看護師さんが室温の調整や常夜灯の明るさを調整してくれたのですが、それが理由ではないので、そのまま朝を迎えてしまいました。


朝4時半、外も明るくなってきたので、もうベッドに横になっていなくてもいいかなと思い、顔を洗ってみました。


いつも起きる時間。


でも今日は朝ごはんも、お弁当も作らなくてもいいんだ。


掃除も洗濯も、子どもたちの送りもしなくていい。


何もすることがない・・・。


でも今日は、出産の日。


中絶するときも、出産と同じくらいのお腹の痛みがあるのかな・・・。


そんなことを考えると、急に怖くなってきました。


続きはまた明日。