お別れ ③
妊娠21週で胎児奇形のために中期中絶しました。
この悲しみと罪悪感は消えることはなく、心に重くのしかかってきます。
悲しみと向き合い「生きる」ことに前向きになるために綴っています。
涙が止まらないまま、ガーゼで顔をおさえて処置されるのを待っていました。
誰かが肩に手をあてて言いました。
「つらいかな。うん。今、赤ちゃんきれいにしてもらってますからね。誰も悪くなから。自分を責めないでね。」
担当の医師でした。
私も泣いている姿を見られたくなくて、ガーゼで顔を隠して
「ありがとうございます。」
何を言っていいのかわからなかったのですが、とりあえずこれだけ言えました。
そして思いました。
「誰も悪くないわけはない。私、私が悪いんだ。そんなこと、自分が一番わかっている。」
その後、出産のために汚れてしまった服を着替え、体をふいてもらい、部屋へ戻りました。
ベッドに乗せられて病室へ戻る途中、お見舞いに来たであろう人たちとすれ違いました。
きっとこの人たちは、泣いている私が乗ったベッドを見て驚いているだろうな。
幸せな出産がある場所で、こんな私がいるのがなんだか申し訳ない気がしました。
部屋に戻ってしばらくすると、新生児用のベッドに乗せられて私の赤ちゃんが来ました。
新生児の場合、白いバスタオルが敷いてあるベッドに乗ってくるのですが、私の赤ちゃんは、茶色のバスタオルに寝かされ、茶色いバスタオルで覆いがされて外から見えないように運ばれてきました。
「赤ちゃん、来ましたよ。」
看護師さんが言いました。
いよいよお腹にいた赤ちゃんとの対面です。
続きはまた明日。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。